【理学療法士が伝える】骨折の画像の見方とは

【医療者向け】画像

骨折のリハビリは骨折部位やその形状をX線画像で確認し、再転位しないよう骨折部にストレスのかからない持ち方や抵抗部位を考え運動療法をすることが大変重要です。

X線画像を見ると骨折線から受傷時の状況や骨粗鬆症の程度が推測出来ます。

骨折とは…

骨折とは骨の連続性が断たれた状態であり、骨折は外力や繰り返しのストレスにより生じさせます。

基本的には外固定や手術による内固定で整復が行われ、骨折部が正しく整復されると、その整復された状態から自己修復能力に従い骨折端部が修復期に入ります。

この修復は仮骨形成と言われるものであり、線維芽細胞や軟骨芽細胞により骨折部にぼんやりと連結が始まり、骨が裁縫により多くの仮骨が形成されます。

仮骨を経てリモデリングが行われ、骨皮質が強固になっていきます。

骨折線をどのように解釈する?

外力の方向と大きさ

受傷時の画像から、骨折時の損傷程度外力の方向大きさを推測することが出来ます。

つまり、画像情報は配慮すべき力の方向再骨折しやすい運動療法を理解するために重要です。

骨折の外力は「長軸に対し垂直方向から外力が加われば、三角形も第三骨片が出てくる」ことが多いです。(下図)

「長軸方向であれば平坦な圧潰」となります。(下図)

これらは交通事故や転落などの大きな外力がかかれば、より大きな転移に繋がることを知っておくことが大切です。

第3骨片が生じている場合は骨癒合すべき箇所が2か所になります。

骨片の数が多いほど骨癒合の部位が増えていき運動療法などのリハビリでは注意が必要です!

また、骨片が関節周囲に出来た場合、関節拘縮偽関節になる可能性があるので注意しておくことが大切です。

骨折線の形状

骨折線の形状の様々なものがありますが、特に斜骨折荷重により剪断力が生じやすくなり問題が発生しやすくなります。

その為、荷重量の増大筋力トレーニングに配慮が必要です。

 

また、螺旋骨折は回旋ストレスや垂直荷重などに弱いため、内固定が行われた場合でも頻回に画像を確認し、可動域運動・筋力強化運動・荷重歩行などは慎重に行っていく必要があります。

 

強力な外力によって生じる粉砕骨折は多数の骨片に分かれたことによる骨癒合の困難に加えて、骨折部位周辺の骨格筋を含む軟部組織の損傷、関節内に骨片が

あれば靭帯や関節包・滑液包などの関節の構成体にも損傷が生じてしまい、癒着拘縮・偽関節が発生する可能性があります。

骨折のリモデリング

骨リモデリングは、破骨細胞骨芽細胞によって生じる骨の再形成は周知の通りです。

破骨細胞が古い骨を貪食し、骨芽細胞が新しく骨を形成します。

骨折のリモデリング後、元の形より膨らんで癒合することは決して少なくありません。

これは見た目には強度がより強固になったように見えるかもしれませんが、実際はそれほど強くはなっていません。

骨癒合の完全修復には約1~2年かかると言われています。

回復期リハ病院で勤務している方は骨折の修復は受傷前の骨形状と同じになると考えるのではなく、まだまだ不十分な回復の仮定であり、可能な限り受傷前より近づけるという気持ちでリハビリを行うとよいかもしれません。

完全骨折・不全骨折からどのように考察するのか?

完全骨折は骨の連続性が断たれていますが、不全骨折は一部の骨梁が連続しなくなったが骨の連続性は残っているものです。

骨折の程度では不全骨折が軽傷ですが、保存療法(ギプスなどの外固定)とすることが多いため、荷重制限を守れなかったり、運動療法では回旋ストレスや抵抗位置が不適切であれば完全骨折へと移行する可能性があります。

完全骨折へ移行した場合、転移が増大すれば手術療法を行う危険性もありますので、不全骨折では内固定を行っている完全骨折よりも気を付け慎重に行う必要があります。

骨粗鬆症とリハビリ

骨の輪郭がはっきりと確認でき、全体に濃淡が一様であれば、骨粗鬆症の傾向は少ないと考えられています。

しかし、輪郭が不明瞭に見え、部分的に薄く投影される場合は、局所に骨粗鬆症の傾向があることが示唆されます。

骨粗鬆症の傾向がある場合は、

・骨癒合や疼痛の遷延化

・再骨折

・転移の危険性が長期にわたり起こる

上記をふまえてリハビリを行う必要があります。

参考書籍

今回は下の書籍を参考に変形性膝関節症の見方をお伝えしました。

変形性関節症だけでなく、人工関節や骨折などの運動器全体の画像の見方を丁寧に書いてあります。

運動器の画像の見方が分からない新人理学療法士には特に一度読んで欲しい書籍です。

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ここまで読んで頂きありがとうございました。