【医療者必見!!】標準感染予防策について

雑記

私たち医療従事者は感染対策が必須です。

特に病院では【抵抗力が弱い患者や高齢者が入院する場所】・【感染の原因となる病原体が多く潜んでいる場所】です。

つまり、感染を起こしやすい人が感染を起こしやすい環境にいるので、感染予防が非常に大切です。

標準予防策についてお伝えしていきます。

感染が成立する3つの要因

感染が成立するには【病原体】・【ヒト】・【感染経路】の3つの要因があります。

感染を予防するためには上記3つの内、1つを断つ必要があります。

しかし、【病原体の完全な除去】・【ヒトが0】ということは出来ませんので、感染経路を断つ必要があります。

感染経路を断つために、まず基本となる標準予防策を徹底する必要があります。

標準予防策とは?

【標準予防策定義】
すべての患者の血液・汗を除くすべての体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷した皮膚を感染の可能性があるとして対応する感染予防策

標準予防策の具体的な方法として、【手指衛生】・【個人防護服の適切な使用】がポイントです。

まず手指衛生についてお伝えしていきます。

手指衛生

手指衛生は標準予防策の基本であり手洗い・手指消毒をまとめた総称です。

【手洗いと手の消毒の違い】
手指衛生方法 石鹸と流水による手洗い アルコール製剤による手指消毒
主成分 界面活性剤 アルコール
作用 物理的洗浄作用 化学的殺菌作用
汚れ・有機物の除去 可能 不可能
通過菌の除去 30秒 99% 30秒 99.9%

手洗い・手指消毒どちらにも良いところがあり、不十分な部分があります。

特に手指消毒は手が蛋白などで汚れてる場合には十分な効果が発揮できないので、手に目に見える汚れがある時は手洗いが必須です。

また、ノロウイルス・ロタウイルスなどは基本的にアルコールが効かないウイルスなので手洗いが大切だということが分かります。(ノロウイルスに効く強い酸性のアルコール消毒が有る)

手洗いと手指消毒

本来手洗いと手指消毒はどちらかが適切に行うことが出来ていれば同時の行う必要はないとされています。

しかし、実際の医療現場では手洗い・手指消毒に30秒時間を割くことが難しいこともあるので、手洗い・手指消毒と二重に消毒を行うことは有用であると思われます。

手洗いの注意点

手洗いは30秒以上の時間をかけて行うことを推奨されています。

濡れた手は乾いた手より微生物が多く存在するため、ペーパータオルを用いてしっかり乾燥させる必要があります。

また、水道周囲も汚染されていると考え、自動水栓でない場合手洗い後は素手でコックを触らず、ペーパータオルを使って閉めることが推奨されています。

また、手を洗った後は首から上を触らないように注意する必要があります。

手指消毒の注意点

手指消毒は5つのタイミングが有名です。

1.患者に触れる前
2.患者に触れた後
3.体液に暴露された可能性のある場合
4.患者周辺の物品に触れた後
5.清潔無菌操作の前
(6.手袋を外した後)

また、手指消毒は乾燥するまで約15秒以上かかる量を使用しないと不十分だと言われています。

そしておろそかにしがちですが、手指消毒する際は手洗いと同じ手順で指の間や指先までしっかり行うことが大切です。

手荒れに注意

手が荒れていると洗い残しができます。

手荒れによる傷口に菌が付着することで、媒介者になる可能性があります。

また、アルコールがしみて痛みを感じることで手指消毒の頻度が落ちる可能性があるので、日頃からハンドクリームなので皮膚を守っておく必要があります。

個人防護服

個人防護服は処置・ケアに応じて組み合わせを変えていきます。

マスク

マスクは口・鼻を守ることが目的であり、使用する場面は主に以下になります。

●血液・体液などのはね返りやしぶきで、口・鼻が汚染する可能性のある時

●咳・痰のある人と接触する時

●職員自身が咳をしている時

●吐物を片付ける時

など

 

マスクの注意点は以下になります。

着け方:ノーズピース(上の固い部分)に折り目をつけて、蛇腹(覆っている部分を上下に引っ張り)を伸ばし鼻と口を覆う
外し方:マスクの表面は汚染されているため、触らずにゴム紐を持って外し、マスクを捨てた後は手指衛生をします。

よくみかける間違いとして...

●マスクを顎につけている(顎マスク)

・鼻が出ている

・鼻とマスクに隙間が出来ている

・表裏逆

・腕に着けている

・ポケットに入れている

腕につけてしまうと汚染されているかもしれない腕にマスクの内表面がついてしまい感染リスクがあるため禁忌です。

また、ポケットに入れることも同様でありポケットの中に複数の物品(ペンなど)と同じように入れているとマスクが汚染されてしまいます。

手袋

手袋は手を守ることが目的であり、医療行為を行っていると最も汚染されやすい部分を守っていると言えます。

基本的には血液・体液・排泄物などと接触する時や接触する可能性のある時に使用します。

Ex:採血・注射・点滴挿入・口腔ケア・おむつ交換・トイレ介助・食事介助・清拭・傷の処置・感染症患者のリハビリなど

 

手袋着用時・外す時の注意点は以下になります。

●ケア・処置前に着用し、清潔な手袋でケアを行う

●患者毎に手袋を交換する

●同じ人でも違う処置をする際には手指衛生を行う
(手袋を外した後に穴が空いていたり、外す時に手が汚れている可能性がある)

●白衣のポケットに手袋を入れない

●手袋の外側は汚染しているので触らない

(また、勢いよく手袋を外すと手や周囲に汚染を広げる可能性がある)

エプロン・ガウン

皮膚や服を守ることが目的で使用します。

血液・体液・排泄物などで皮膚や衣服が汚染される時、汚染される可能性がある時に基本使用します。

Ex:おむつ交換・清拭・陰部洗浄・感染症患者のリハビリなど

●エプロンの着脱方法

・着け方

1.プラスチックエプロンを首にかける

2.腰ひもを広げる

3.腰ひもを後ろで結ぶ

・外し方

1.首ひもをちぎる

2.汚染面が内側になるように腰の辺りで折り畳む

3.適当な大きさにまとめ、腰ひもをちぎって外し廃棄する

 

●ガウンの着脱方法

・着け方

1.ガウンを首にかける

2.袖を通す

3.腰ひもを後ろで結ぶ

・外し方

1.首ひもをちぎる

2.汚染面が内面になるように腰の辺りで折り畳む

3.袖から両腕を抜く

4.適当な大きさにまとめ、腰ひもをちぎって外し廃棄する

5.手指衛生を実施する

ゴーグル

ゴーグルは血液・体液・排泄物が飛び散る場合に、目の粘膜を守る際に使用します。

Ex:吸引・口腔処置・陰部洗浄・器具の洗浄時など

 

ゴーグル使用時の注意点は以下になります。

個人用メガネは上下左右に隙間があるため防護にならず、コンタクトレンズも同様に防護になりません。

ゴーグルを使用する時、前髪が汚染されないようにゴーグルの中に入れます。

ゴーグルは汚染されていると考え、外した後は手指衛生を行います。

また、ゴーグルを外した後は頭に乗せないようにします。(髪は汚染されていると考える)

個人防護服の着脱順

付ける:エプロン➡マスク➡ゴーグル➡手袋
外す:手袋➡ゴーグル➡エプロン➡マスク(汚染の強いものから外す)

まとめ

新型コロナが広まってしまい感染予防について意識が高まっています。

医療に携わる人は、【感染を起こしやすい場所で働いていること】・【抵抗力・免疫力が落ちている人が大勢いらっしゃること】を踏まえて感染予防を徹底する義務があります。

最小の法則【100-1=0】は、全体の一番低い水準のものが、全体の水準を決定してしまうという法則であり

、99人が完璧な感染予防を行っていても1人が適当な感染対策を行うだけで、感染はどんどん拡大していきます。

「自分だけなら大丈夫!」という妥協は、他の99人の努力を台無しにしてしまっていることを知っておかなければいけません。

感染予防を徹底し医療を安全に受けられるようにすることが医療従者の責務だと思われます。

ここまで読んで頂きありがとうございました。