【リハに役立つ】脊椎圧迫骨折の画像の見方とは?

【医療者向け】画像

脊椎圧迫骨折は後ろにバランスを崩し尻もちをついた衝撃で脊椎が圧迫され骨折が生じます。

特に高齢者や骨粗鬆症を患っている方などの骨が脆弱している場合、骨折が容易に生じます。

脊椎圧迫骨折は臨床においても、よく経験する骨折の1つです。

ここでは脊椎圧迫骨折の画像の見方についてお伝えしていきます。

脊椎圧迫骨折の受傷機転

脊椎圧迫骨折は、尻もちをつくような後ろ側への転倒重い荷物を持った際の脊椎への過剰な圧が加わった時に生じます。

骨粗鬆症が進行している場合、硬い椅子に勢いよく座った際や、背臥位から前方への起き上がりをきっかけに受傷することもあります。

時には誘因なく生活の中で突発的に腰痛が生じ、レントゲン撮影すると骨折が生じていた場合もあります。

脊椎圧迫骨折の好発部位

脊椎圧迫骨折は椎体の部分に屈曲(+捻転)方向の介達力が加わることで発生しますが、彎曲や可動性・可動方向が変わる胸腰椎の移行部(Th10~L2)で生じやすくなります。

脊椎圧迫骨折:受傷時の分類・損傷度と不安定さ

椎体の圧潰の形は大きく3つに大別できます。
・圧潰の少ない楔状椎
・中央が凹む魚椎
・椎体全体に圧潰する扁平椎

圧潰が進み、骨片が椎体後方にまで及ぶと後方に存在する脊椎に影響が生じ、下肢の痺れ疼痛が出現します。

脊椎圧迫が強くなると、髄節に沿った筋力低下・感覚障害・痺れ・疼痛膀胱直腸障害など、脊髄損傷時同様の症状が出現します。

また、椎体の不安定さを訴える指標として、椎体高の50%を超える圧潰20度以上の角度がつく骨折の場合は、後方の靭帯にも損傷が及ぶとされており、それ以下の椎体高であれば支持機構が大きく低下します。

【椎体が不安定であり大きく支持性が低下する骨折】
・椎体高の50%を超える圧潰
・20°以上の角度がつく骨折

脊椎圧迫骨折の治療法

保存療法

椎体の後方要素が保たれ、圧潰も少なく、脊髄症状のない安定型骨折で選択されます。

保存療法では離床による圧潰を避けるために、高齢者ではベッド上安静期間が2週間前後、それ以外では体幹ギプスを用いながら4週前後の臥床となります。

その後、離床が許可されれば骨折部位や骨折の不安定性に合わせた硬性装具軟性装具を用います。

 

手術療法

椎体高が50%を超える圧潰や20°以上の角度がつく骨折であったり、圧潰が進み骨片が椎体後方に及び後方の組織の損傷により不安定型骨折で選択されます。

手術療法では、固定術椎体形成術などが行われます。

 

脊椎圧迫骨折:画像の見方

上図のX線画像やMRI(T1)では椎体の圧潰は確認出来ますが、骨折の新旧の区別までは読影出来ません。

上図のT2では新旧の確認のみならず、脊髄の圧迫の有無も同時に確認出来るため、過去に骨折している場合や下肢の神経症状を伴う場合には有用な情報となります。

脊椎圧迫骨折:画像から考えるリスク

下肢症状を伴う場合は、症状のある髄節の画像所見を見て、圧潰がないか確認することが重要です。

また、脊柱の圧迫骨折は約2年間にわたり遅発性に圧潰が進むともいわれているため、歩行を獲得することが出来ても、体幹の深屈曲勢いよく座るなどの習慣を禁止とし指導することが大切です。

また、骨粗鬆症の既往やステロイドを服用している場合には、骨折のリスクが増大するためさらに注意が必要です。

脊椎圧迫骨折:リハビリテーション

リハビリの流れとして、受傷後まずはベッド上安静から体幹コルセット着用後離床が開始しされ、疼痛に合わせて移乗・歩行を始めていきます。

脊柱の円背亀背などを伴っている場合は体幹保持機能が著しく低下しているため、背筋や大殿筋・両下肢の筋力強化、疼痛を増悪しない寝返りや起居動作の指導を行います。

脊椎圧迫骨折は上記で説明した通り、約2年に渡り遅発的に圧潰が進むとも言われているため、長期的に経過観察が必要なこともあり、先の長い患者教育生活指導にも努めます。

もし、いつもと違う疼痛が出現した場合はすぐにDrに報告し、X線画像をお願いするといった配慮も必要です。

参考書籍

今回は下の書籍を参考大腿骨転子部骨折の画像の見方をお伝えしました。

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