【住宅環境コーディネーター2級を目指す】調理と食事・団らん

調理は手指の精密な動作が必要であり、障碍者・高齢者では調理が難しいことが多々あります。

食堂・居間との関係

家族の気配と感じながら調理・食事を行うことが出来るように、キッチンー食堂・居間との配置を工夫します。

調理機器を食堂側に向かって配置する対面式キッチンが適しています。しかし、キッチン―食堂は見通しのきくハッチカウンターで仕切る方法がよいとされています。

キッチン内の配置

長時間の立位姿勢を伴う調理を可能にするために出来る限り、無駄な動作を省く必要があります。

【I型配置とL型配置】
I型:調理機器を一直線に配置。小規模の場合は移動距離が短いが広くなると移動距離が長くなってしまう
L型:調理機器を直角に配置。車椅子の移動に適しており、移動距離は短くするがI型よりもスペースが必要

設備機器

キッチンカウンター

標準的な高さ:800or850mm(2種類)

高齢化対応型キッチン:高座位の椅子に座って作業することを考慮し、シンク下に200mm程度の膝を入れるスペースを設けるとよいとされています。

車椅子対応型キッチン:車椅子に座った状態で膝・アームサポートの高さ、膝入れスペースの奥行き・高さを十分に検討します。また、シンクの深さは通常よりも浅めにしておきます。

収納

収納の高さ:原則として【目線の高さ】までとします。立位の場合、約1400~1500mmの高さにします。

椅子・車椅子座位の場合は、目線の高さ:900~1000mmとなるため、カウンターの高さが740~800mm程度では、収納棚までのスペースが狭くなってしまうため、作業面から収納棚の下端まで400mm以上の間隔が取れるようにします。

※調理中に頭部をぶつけないように棚の奥行きは250mm以下

スライド式収納キャスタ付き移動型収納では、かがむ姿勢をとる必要がないので検討

コンロ

ガスコンロ:「立ち消え安全装置」・「調理油過熱防止装置」の設置が義務付けられています。五徳部が突起していないものや突起部が段落ちしたものを選択します。
電気コンロ:五徳の突出がないので、フライパン・鍋を滑らせて動かすことが出来ます。また、コンロ周辺の清掃が容易になります。
電気調理器ーフライパン・鍋を置く面は熱せられるため、フライパン・鍋を取り除いた後もやけどには注意です。
電気調理器(IHヒーター)ー鍋そのものが発熱するので、加熱部分を触ってもやけどがしにくいので安全性が高いとされています。しかし、鍋の種類が限定されてしまいます。
換気扇スイッチは手もとで操作出来るように配線を行うか、リモコンタイプを使用します。

警報機器

住宅用火災警報器ガス漏れ感知器を設置して、火の消し忘れなどの事故防止が大切です。

家具

食卓のテーブルは4人掛けで幅1,200mm×700mm程度必要ですが、車椅子使用者は幅1500mm以上のスペースが必要になります。

車椅子使用者のために、隅に4つの足がついているタイプではなく、中央部で天板を支えるタイプのものにすると大変便利です。しかし、中央部に天板を支えるタイプはテーブル自体の重さが十分でないと天板に手をついた際にテーブルが転倒する危険があります。

照明

高齢者では全体照明+部分照明で対応します。

食堂・台所の照度は全体で50・100ルクスと不十分となってしまうため、別途照明を設ける必要がある場合があります。

【注意点】
Ⅰ.作業手もとを照らすために、上部吊り戸棚や目の高さにあるオープン収納の下部に照明を取り付けます。
Ⅱ.光源は直接目に入らないものを選択し設置場所にも留意します。