【住宅環境コーディネーター2級を目指す人へ】高齢者に多い脳卒中

理学療法士が住宅環境コーディネーター2級を取るために勉強した内容をまとめていきます。【2021年】

住宅環境コーディネーターの2級の資格所得を目指す人には参考にして下さい。

ここは【高齢者に多い脳卒中】についてまとめていきます。

高齢者と疾患

60歳以上の高齢者の61.6%が【少なくともは月1回以上】の医療サービスを受けていると言われています。

年代別一人当たりの平均医療費
45~64歳:27.7万程度
65~74歳:72.5万程度
75歳以上:90.3万程度

高齢者の死亡と要介護の原因

高齢者の疾患に対する治療は体力低下により長引くことが多いため、よりよい医療やケアが行われることが重要です。

そのため、【身体活動・栄養摂取・睡眠】の3要素がしっかりととれるように、環境を調整していくことが大切になります。

高齢者に多い脳卒中

脳血管障害(脳卒中)は大きく脳出血・脳梗塞・くも膜下出血の3つに分類されます。

脳出血

脳出血は脳の血管内の主に細い血管が破れることで発症します。

細い血管が破れる原因は高血圧が主な理由ですが、頭部の強い外傷・衝撃でも脳出血を発症することがあります。

症状:頭痛・意識障害・運動麻痺・感覚麻痺・呂律が回らないなど多様な症状が短時間の内に出現します。
急性期の治療:脳の出血を拡大させないように降圧剤で血圧を下げたり、脳出血による浮腫は脳にダメージが伴うので抗脳浮腫療法を行いますが、効果が期待できない場合は手術を行います。

 

脳梗塞

脳梗塞が生じる原因は主にアテローム血栓性・ラクナ梗塞・脳塞栓の3つに分けられます。

アテローム血栓性:脳の血管内にアテロームと呼ばれる脂肪で完全に塞がってしまうことで発症します。
ラクナ梗塞:脳の深部にある極細い血管内がアテロームや血栓で塞がってしまうことで発症します。
脳塞栓:心臓内や血管内で生じた血栓が流れ込んで血管が詰まることで発症します。
症状:意識消失・運動麻痺・感覚麻痺・呂律が回らないなど多様な症状が出ることは脳出血と変わりません。
※症状の重症度は原因によって大きくことなることが多く、ラクナ梗塞は比較的軽傷が多いです。しかし、脳塞栓は比較的大きな血栓が大きな血管を詰まらせることで症状が重症化しやすいです。
急性期の治療:血栓を溶かす治療、有害な酸素発生の防止、脳組織が炎症により膨らむことを抑えたりします。

くも膜下出血

脳の血管内にできた動脈瘤が破れることで発症します。

バッドで殴られたような激しい頭痛に続いて意識障害が生じることがあります。

症状:麻痺は軽傷であることが多いですが、注意障害などの高次脳機能障害が出やすくなります。
急性期の治療:破れた血管を閉じる手術を行います。

脳血管障害に対するリハビリテーション

急性期:拘縮による関節可動域制限予防のために関節可動域運動を行ったり、褥瘡予防のために良肢位保持、早期離床しADL自立に向けて訓練を行います。
回復期:歩行訓練や高次脳課題などの訓練を行い、退院後の生活を想定した福祉用具や環境調整の提案を行います。時には自宅退院・公共交通機関の利用を想定した外泊訓練など実施することもあります。
維持期:回復した身体機能・精神機能・社会参加などを維持、またはさらに向上させるための訓練などを行い、必要に応じてサービスや福祉用具・環境調整などの提案を行います。

日常生活の自立度による住宅環境整備

福祉用具・環境調整といった住宅環境整備は対象者の能力によって大きく異なります。

特に脳血管障害は対象者によって重症度が大きく異なるため、きちんと把握しておくことは必須です。

歩行で外出可能

移動や段差昇降が安全に行うために玄関や玄関前に段差がある場合など、手すりの設置などの住宅環境整備を行ったりします。

また、装具や杖・歩行器(バギーなど)といった補助具の提案を行ったりします。

自宅内歩行

フリーハンド・伝い歩き・杖・介助など様々な歩行手段があります。畳などの床からの立ち座り、階段などに介助や環境の調整が必要になるかもしれません。

自宅内外車椅子

自宅内を車椅子で移動する場合、段差の解消と通行幅の確保が必要になります。また、移乗に介助が必要な場合はトイレやベッド周り・入浴場などにおいて介助スペースの確保も検討しないといけません。

寝たきり

車椅子に長時間座っておくことが難しく、ほぼ寝たきりの場合は褥瘡が生じてしまう可能性があるため褥瘡予防の福祉用具を検討する必要があります。