【住宅環境コーディネーター2級を目指す人向け】進行性疾患

理学療法士が住宅環境コーディネーター2級を取るために勉強した内容をまとめていきます。【2021年度】

住宅環境コーディネーターの2級の資格所得を目指す人には参考にして下さい。

ここは【進行性疾患】についてまとめていきます。

筋ジストロフィー

特徴と症状

1筋が徐々に萎縮する遺伝性の進行性疾患

2病名解明は進んでいるが、いまだに明らかでない部分が多い

3遺伝形式などによりさまざまな病型に分類され、日本ではデュシェンヌ型筋ジストロフィーが最も多い

 

デュシェンヌ型筋ジストロフィーの特徴

男児に多い

1~3歳ころの幼児期に発症

初発症状:歩き方が不自然であり転びやすい。腹を突き出し腰を大きく揺らすような特有の歩き方をする(動揺性歩行)

立ち上がるのが困難となると筋力が急速に低下していく

 

リハビリテーションと福祉環境整備

リハビリテーション

残された機能を活用して運動機能を維持・筋肉の硬化や関節の拘縮・変形を阻止する

運動機能障害に対して自助具の活用・装具療法などが必要にもなる

呼吸不全肺炎を合併することが多く、呼吸機能訓練をプログラムに組み込むことが望ましい

 

福祉環境整備

・小学校入学前後
階段やスロープの動作に下肢に筋力が対応できない
➡手すりの設置・段差解消・階段昇降を必要としない福祉環境整備
・小学校低学年~中学年
動揺性歩行が著しくなり、転倒の危険が高くなる
床面の段差解消
➡入浴では親が抱えて入るか、移乗台やバスボードを使用
➡トイレの便座座面が高いほうが立ち上がりやすく、床に手をついて立ち上がるため便座の前にスペースが必要
・小学校中学年~高学年
さらに歩行能力低下
➡手すりの必要性増大し、車椅子の移動にも応じた住環境整備を行う
トイレは介助が必要になり介助スペースが必要
・中学校時代
多くの場合介助用車椅子電動車椅子の使用
➡便器への移乗・浴槽の出入り・車椅子への移乗にリフト使用を検討
・中学校卒業以降
座位保持が困難、呼吸機能障害が進行
➡ベッドでの介助がしやすいハイアンドロ―機能付き特殊寝台の導入を検討
入浴サービスの検討
人工呼吸器装置など、衛生的に扱うために寝室に手洗い器を設置

脊髄小脳変性症

特徴

1原因は遺伝性と非遺伝性がある(日本:遺伝性40%<非遺伝性60%

2患者数は10万人当たり5~10人

 

症状と治療・リハビリテーション

小脳脳幹脊髄などに変性が生じ、四肢の動きがぎこちなくなるなどの運動失調が生じる

2運動失調により歩行の不安定・手仕事が行いにくい話し方が遅い言葉が不明瞭になるなどの症状が生じる

3発症から2~5年の間にパーキンソン症状(固縮・無動など)が生じる

4効果的な治療方法はまだなく、薬物療法とリハビリテーションにより余命と合併症を防ぎ、残存能力を最大限に引き出す

 

重症度分類

・StageⅠ(歩行自立期)
屋外歩行自立:手すりを使用せず階段昇降
屋内歩行自立:悪路・階段昇降などは不安定
・StageⅡ(伝い歩き期)
要所で掴まるものが必要な伝い歩き、および常時伝い歩きの状態
・StageⅢ(車椅子期)
四つ這い移動・車椅子自立、および実用性の低い座位でのずり移動
・StageⅣ(移動不能期)
座位保持不可

筋委縮性側索硬化症

特徴・症状

1運動神経が徐々に変性し筋肉が萎縮していく進行性の疾患

2多くは中年期(40歳代)以降に発症

3患者数は10万人あたり2~3人であり、男性の方が1.5~2倍多い

4症状:全身の筋力が低下して手指や足の力がなくなる・うまく話せない・むせやすくなる

➡症状の進行に伴い舌の萎縮嚥下障害構音障害などが出現、末期では発語・嚥下が出来なくなる。そのため、誤嚥性肺炎を併発し、死亡の原因にならないように注意が必要

 

福祉環境整備

・進行の中期
1上肢筋力低下:自助具・上肢装具・軽い力で利用出来る福祉用具など
2下肢筋力低下:下肢装具装着・手すり設置・段差解消などで歩行機能を補えるようにする
立ち上がりが行いやすいように便座は高めにする
また進行した時に備えて補高便座や立ち上がり補助便座などを設置
3構音障害などによりコミュニケーションが困難:操作姿勢などを考慮し、パソコン・携帯用会話補助装置などを導入
※携帯用会話補助装置:合声・録音音声などにより、言葉や意思を相手に伝える装置
・進行の後期
1座位保持が困難➡リクライニング式車椅子を導入、ヘッドサポートが必須
特殊寝台の導入により介護負担軽減が可能
排泄機能は失われないが、排泄物の始末に汚物流しを設置すると便利