理学療法士が住宅環境コーディネーター2級を取るために勉強した内容をまとめていきます。【2021年】
住宅環境コーディネーターの2級の資格所得を目指す人には参考にして下さい。
ここは【障害とリハビリテーション】についてまとめていきます。
先天的障害と後天的障害
原因:特定可能なもの【Ex:ダウン症候群(染色体異常)】と特定出来ないものがあります。
骨形成不全といった胎児の段階で障害が明らかな場合と二部脊椎・脳性麻痺といった障害が生じる原因を持って生まれた場合があります。
成長発達段階の障害
生長発達段階で障害が生じた場合、その障害が原因で成長に大きく影響が生じることがほとんどです。
身体・精神・知的はそれぞれ別々に成長していくわけではなく、お互いに影響しあって成長を促していくため、それぞれの成長の阻害が他の成長促進を阻害することが予想されます。
障害が影響でなく一時的なものであっても、回復に要した時期・時間によっては後々に心身の成長発達に影響が残る可能性があります。
先天的・成長発達段階で障害が生じた場合、様々な経験を得る機会を失ってしまうことで必要な動作を行う必要性を感じなくなっていることが考えられます。そのため、必要な動作を得るために福祉用具・環境調整を提案しても使用されないことがあるので提案を慎重に行う必要があります。
呼吸機能に障害が生じた場合、学校などでは対応が難しいという理由で、適切な教育を受ける機会が制限されてしまうことがあります。
そのため、適切なサポートを受けられる環境を用意し成長発達を促進し二次的な障害を防止することが必要になってきます。
成人期以降の障害
突発的な事故や病気による後天的障害では、今まで当たり前のように行ってきたことが難しくなります。
また、障害の回復願望や出来なくなったことへのこだわりが強く、現実的な状況に目を向けて認識することが難しくなります。
そのため、本人の十分な障害受容が行えた段階を見極めて、理解しやすいように具体的な障害の見通しを提示し、十分な情報を提供することで障害がどのようなものであるかを理解出来るようにします。
サポートは生活を成り立たせる範囲に留まらず、自己実現や社会的役割を担うことを可能にする機会を設けることで人生を充実させ、さらに心身の回復を促し機能維持・二次障害の予防に努めます。
リハビリテーション経過と伴う変化
急性期
原因となる疾患の治療を主な目的として過ごす時期であり、治療は本来は完治を目指しますが、疾患の影響や障害を極力最小限に抑えることを目指す場合があります。
この頃は障害受容が難しく、予後・今後の生活について冷静に考えられない場合が多いです。
回復期
生命を維持するための危険を過ぎ、病状が安定して障害が現実的なものとして認識されてくる時期です。
医療機関から自宅に帰ることへの不安や、回復への不安などを抱える時期です。
退院後の生活に適応するため、治療と援助が重要になります。
維持期
二次障害や廃用症候群、運動量減少に伴う肥満などに注意します。
個人と環境因子の影響により活動や社会参加レベルで障害が顕在化する時期であり、社会参加を促し生活の質(QOL)を高めることが大切です。
また、障碍者自身だけでなく介護者を含めたそれぞれの実情に即した援助が必要になります。
障害受容
否認➡葛藤➡混乱➡苦悩➡適応への努力と一進一退しながら変化
福祉住環境コーディーネーターは障害受容の難しさを理解し、障碍者の心身状況にかかわらず、障害をもって暮らす一人の生活者であるという視点で接していくことが大切です。
※本人や家族が障害をもったこと自体が理解できない場合と、これを認めない場合があります。周囲の認識や本人への接し方も在宅復帰のための環境整備に影響します